蒸気機関車がSLと呼ばれるワケ!その意味とは?

蒸気機関車生活
蒸気機関車

ここ最近、ツアーなどでも非常に人気の高い蒸気機関車。真っ黒に塗られた大きな車体に、身体に響く大きな音、モクモクと煙を吐いて力強く走る姿はとても印象的な乗り物です。

ところで、蒸気機関車はよく「SL」と呼ばれますが、その理由をご存じでしょうか。

SLとは、蒸気機関車を表す英語

Steam Locomotive / スチーム・ロコモーティヴ

の頭文字をとったもので、Steamは蒸気、Locomotiveは機関車を意味しています。

機関車というのは原動機を持った自走する車両という意味なので、蒸気機関車(SL)とは蒸気機関を原動力とした自走する車両ということになります。

それから、あまりなじみは薄いですが、電気機関車やディーゼル機関車の場合にもSL同様の呼ばれ方があり、それぞれEL (Electric Locomotive)、DL(Diesel Locomotive)と呼ばれています。

SLとはどんな乗り物?

SLの車輪
SLとは蒸気を利用した機関車であるということを説明しました。では、蒸気機関というものが一体どういうものなのかについて、もう少し簡単に説明しましょう。

あまり細かい部分については省きますが、機関車のほとんどの部分を占めているのが、エネルギー源となる蒸気を生み出しているボイラーです。蒸気機関車の特徴的な車両先頭の円筒状になった部分で、ここにはたっぷりの水が入っています。

まず、運転室から火室に石炭などを投入し、ボイラーを温めて大量の蒸気を作り出します。発生した蒸気はピストンに送り込まれ、蒸気の圧力によってピストンを動かし往復運動をさせます。そして、ピストンからロッドを通じて車輪に伝えることで円運動に変換して前に進むというのが大まかな仕組みです。

これは自動車などで広く使われているガソリンエンジンなどと同様で、ピストンを蒸気の圧力で動かす、あるいはガソリンの爆発力で動かすという違いはありますが、基本的には同じ仕組みになります。

ちなみにこの蒸気機関を船の推進力として利用したものは、蒸気船と呼ばれました。それに対して、蒸気機関車は陸上を走る蒸気機関ということで、陸蒸気(おかじょうき)と呼ばれることもあったそうです。

蒸気機関車の歴史

C61

世界初の蒸気機関車

蒸気機関というとイギリスの産業革命を思い出す方が多いともいますが、実は蒸気機関の歴史は意外と古く、今からおよそ2000年も前にはその原型が考案されています。

ただ、当時のものは実用とは程遠かったようで、それから長い時間をかけて金属加工技術が高まっていったり、方式の改良などが重ねられていきました。その後、実用的な蒸気機関が登場したのは18世紀ごろのこととなります。

そして、イギリスの機械技術者リチャード・トレビシックが、台車に蒸気機関を載せてレールの上を走らせることに成功しました。1804年のことで、これが世界最初の蒸気機関車であるといわれています。

その後世界では次々と蒸気機関車が作られ、瞬く間に鉄道の主流となっていきました。

日本における蒸気機関車の歴史

蒸気機関車が日本に上陸したのは、嘉永7年(1854年)のペリー来航のときだそうです。

このときペリーは蒸気機関車をスケールダウンした模型を持ち込んで実際に走らせたそうで、これが日本で最初の蒸気機関車であるとされています。

その後、日本は明治維新を迎え、たくさんの西洋技術を取り入れて一気に近代化の道へと進んでいくことになります。明治5年(1872年)には鉄道開業、明治26年(1893年)には蒸気機関車の国産化に成功し、どんどんと量産されていきました。

ただ、その後しばらくは蒸気機関車が鉄道の主流として活躍しますが、1940年代後半になると蒸気機関車の製造がされなくなります。そして、次第に蒸気機関車は電気やディーゼル形へと置き換えられ、「大井川鉄道」や「SLやまぐち号」など一部の観光列車のみを残して1970年代にはほぼ姿を消すことになるのです。

しかしここで再び転機が訪れました。そうです、国鉄の民営化です。

昭和62年(1987年)、国鉄はJRとして生まれ変わり民間会社としてスタート、より観光に力を入れるようになったのです。もともと人気のあったSLを復活させ、今では日本全国10か所以上でSLの走る姿が見られるようになっています。

まとめ

SL運転室
以前、電車を乗り継いでわざわざSLを見に行きました。とにかくものすごい人で溢れていたのが思い出されます。

よくよく考えれば、蒸気機関車が現役として走っていた時代の人たちはほんのわずかで、ほとんどは見たこともない世代の人たちでしょう。

この蒸気機関車の何がそこまで人を惹きつけるのか分かりませんが、この人気ぶりを見ると、この先おそらく終わることはないのでしょうね。

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