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誤用多発「情けは人の為ならず」続きを知れば間違いナシ

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「情けは人の為ならず」という言葉があります。

日常会話の中でそこまで頻繁に使うとまではいえませんが、よく耳にすることわざのひとつでしょう。でもこの言葉、実はとても誤用の多い言葉としても知られています。

たとえばこんな会話

「あいつなんか大変そうだな。手を貸した方がいいんじゃないか。」
「先輩、ほっときましょう。情けは人の為ならずですよ。」
「そうだな。あいつのためにならんな。」

一見もっともな会話に思えますね。でもこれ間違いです。

この言葉の本当の意味は全くの逆。手を貸さない方がいいということではなく、むしろ積極的に人を助けましょうというのが正しい意味です。

それとこれはあまり知られていないのですが、この言葉には続きがあるといわれています。言葉の解説とともにそちらもご合わせて紹介しましょう。

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本当の意味と言葉の続き

正解
まずは「情けは人の為ならず」の正しい意味をお伝えしておきましょう。

【意味】
人を助けるのは決して他人のためではない。巡り巡って結局は自分に返ってくるのだ。つまり自分のためになるのだからもっと人を助けるべきだ。

というのが本来の意味です。よくある間違い「助けない方がよい」という使い方とはまったくの真逆というのが面白いですね。

そして「情けは人の為ならず」という言葉ですが

「情けは人の為ならず 巡り巡って己がため」

という風に続くといわれています。そのまま過ぎて実にわかりやすい!
もしこっちの言葉が広まっていればさすがに誤解もなかっただろうにと思ってしまいます。

ではここで冒頭での会話を正しく直してみましょう。

「あいつなんか大変そうだな。手を貸した方がいいんじゃないか。」
「先輩、助けてあげましょう。情けは人の為ならずともいいますし。」
「そうだな。」

これが本来の意味を使った会話となります。

意味を正しく使っている人は半分以下!?

正誤
平成22年度に文化庁が「情けは人の為ならず」の意味についての調査を行いました。

その調査によると正しく意味を認識している人は約半数という結果になったそうです。つまり二人に一人は間違っているということですね。

  • 結局は自分のためになる ・・・・・・・・・・・・ 約45.8%
  • その人のためにならない ・・・・・・・・・・・・ 約45.7%

文化庁月報平成24年3月号(No.522)から抜粋

なぜこれほど多くの人が間違った認識をしているかといえば、「情けは人の為ならず」の「~ならず」を「~にならない」と誤解しているからにほかなりません。

ですがこの「~ならず」とは断定の「なり」と否定の「ず」を足したものなので、「~ではない」とするのが正解です。つまり、「人のためではない」という意味になります。

それから間違いが多いもうひとつの理由として、意味がもっともらしいということがあるかもしれません。

間違った意味でよく使われる「手助けしない方がいい」というのは「下手に手助けしてしまえばその人の成長の妨げになってしまう」ということです。つまり相手のことを思えばこその行動です。

それに比べて本来の意味は「自分に返ってくるかもしれないから助けよう」ということです。もちろん本来の意味もスケベ心丸出しという訳ではないと思いますが、間違った意味である相手のことを思っての行動という方がより正解に近いと感じてしまうのでないでしょうか。

まとめ

会話
我々が普段なにげなく使っている言葉も、実は間違った使い方をしているということはよくあります。そもそも間違っているという認識がないので、気づくわけもありませんよね。

ほかに誤用の多い言葉として「一姫二太郎」「役不足」「煮詰まる」「敷居が高い」「小春日和」「潮時」などがよく知られています。それと言葉自体を間違えているものとして「的を得る⇒正しくは的を射る」「取り付く暇もない⇒正しくは取り付く島もない」などもあります。

ここで例を挙げた言葉の正しい意味についてはここでは省略させていただきますが、もし興味があったら調べるなどしてみてください。新しい発見があるかもですよ。

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